保存療法

保存療法とは

保存的加療(保存療法)とは保存療法とは、病気の直接的原因を取り除くのではなく、症状の改善をしたり緩和したりすることを目指す治療方法のことを言います。根本的な治療を行うというよりは、症状のさらなる悪化を防いだり、少しでも症状の改善をはかったりすることを目指して行う治療です。
端的にいうと、手術治療以外のすべての治療のことです。

当院の保存療法と治療方針

整形外科の治療においても保存療法という考え方があり、保存療法にはリハビリテーション、薬物療法、装具療法などの治療方法があります。治療にあたっては、まずはこれらの治療方法を効果的に組み合わせて対応します。しかし現在の症状を放置すると将来重症化する懸念がある場合や、障害が重篤な場合は手術による治療を検討します。

保存療法の種類

日常生活指導

加齢や体重増加などによって膝関節が影響を受けているような場合は、生活習慣の改善による減量や、長時間の歩行や立ち作業、階段の昇降などを避けるような生活指導を行います。

装具療法

装具療法とは、O脚の矯正のように、足や靴に装具を装着して体重のかかる部位を矯正する方法です。
専門医の指導の下に装具を装着して使用する練習を行います。
※義肢装具士によるオーダーメイドの装具を作製することが可能です。

理学療法

理学療法とは、物理療法や運動療法などの理学的な方法を用いた治療方法で、保存療法の中でも主要な治療補法です。物理療法とは、物理刺激(温熱・電流・電磁波・高周波・レーザーなど)による生体の反応を利用して、患部の機能を活性化することを目的とする治療方法です。

運動療法

運動療法とは、患部の運動訓練によって機能の回復をはかる治療方法です。
具体的には関節の可動域の訓練、筋力増強訓練、バランス訓練などがあります。

薬物療法

薬物療法薬物療法とは、その名の通り、薬物を投入して症状の改善をはかる治療方法です。
例えば鎮痛剤による痛みの軽減や、外用剤による炎症の緩和、関節内へのヒアルロン酸の注入による軟骨の保護や修復などが該当します。

注射治療

注射治療局所麻酔薬を神経付近に注射して痛みを抑える神経ブロックや、痛みのある部位に注射を行うトリガーポイント注射などが該当する治療方法です。

手術を検討される場合

保存療法では患部の機能の回復が難しい場合や、疾患の程度が著しい場合には、保存療法ではなく手術による根治を検討します。
手術にあたっては患者様のご意向をよく確認させていただいた上で行います。